Renko Ashi(連行足)トレードシステムは、時間軸分析に頼らないRenko Ashiチャートと、いくつかのインジケーターを組み合わせたFXトレードシステムである。
時間軸に頼らない、あるいは時系列を用いないということは、主に値動きを重視し、普段から馴染みのある5分足、15分足、30分足、1時間足等のタイムフレームに基づくチャート分析や出来高分析等も脇に置くということを意味する。
なお、このFXトレードシステムを考案したのはNimsさんという方で、海外の有名FXフォーラム、Forex-TSDではmr_nimsというIDで知られている。
Renkoという名前の由来については諸説あるようだが、海外の資料によると日本語の「レンガ」から由来しているようである。だとすると、「連行足」というのは当て字でだろうか。正確なところはわからないが、「連行足」チャート分析というものが元々日本にあって、海外に「輸出」される際に、語源が誤って伝えられたのかもしれない。また、響きがにているが、「レンコン足」というのもある。いずれにせよ、語源についてははっきりわからないので、ここでの表記はシステムの考案者の意思を重んじ、「Renko Ashi」に統一したいと思う。
Renko Ashiの仕組みは、為替レートが指定の値幅(pips)動くと、新たな「レンガ」が積み上がる(積み下がる)という単純なものである。例えば、NimsさんのRenko Ashiトレードシステムでのデフォルトは10pipsとなっている。
推奨通貨ペアは、EUR/USD(ユーロ/米ドル)、 GBP/USD(ポンド/米ドル)、AUD/USD(豪ドル/米ドル)、 NZD/USD(NZドル/米ドル)、USD/CAD(米ドル/カナダドル、 USD/CHF(米ドル/スイスフラン)、 USD/JPY(米ドル/円)、EUR/JPY(ユーロ/円)、GBP/JPY(ポンド/円)、 AUD/JPY(豪ドル/円)、CHF/JPY(スイスフラン/円)、 CAD/JPY(カナダ/円)、GBP/CHF(ポンド/スイスフラン)、EUR/GBP(ユーロ/ポンド)。
Renko Ashiチャートを使う最大のメリットは値動きのノイズを排除できる点にあるようだ。為替レートは上昇するにせよ、下落するにせよ、途中に上下に動きながら一方向に動いていく。スムースに動いてくれればFXトレーダーにとっては有難いが、実際の相場では下落トレンドが発生する前にダマシ上げがあったり、またその逆もある。あるいは、上下に大きく動いた後、結果的に上下の値幅のほぼ中心点に戻ってくる場合もある。その結果、相場の値動きのノイズとしてローソク足には長い髭が残る。こうしたノイズは個人トレーダーにとって本当に悩ましいものだ。
相場の値動きのノイズを排除できるということは、無駄なエントリーを避けることにも役立つ。その裏返しとして、エントリーポイントを待つ辛抱強さも要求されるという面もある。
さらに、Renko Ashiトレードシステムの特徴として、エントリーに際するフィルターの役目を担う各種インジケーターに加え、売買サインを発するインジケーターが使用されていることが挙げられる。またRenko Ashi自体にも様々な工夫が加えられている。
もう一点のメリットとして、ノイズが排除された「レンガ」がチャート上にはっきり描かれるため、サポートとレジスタンス、あるいはトレンドラインのの判別が容易であるということだろう。
逆に、デメリットがあるとすれば、トレンド相場には強いがレンジ相場あるいは持合い相場にやや不安があるという点。ただ、この点に関しては、あるインジケーターを使ってレンジ相場や持合い相場を判別し、トレードを行わないという選択肢も示されている。
次に、Renko Ashiトレードシステムで使用する8種類のインジケーターについて説明したい。
このシステムで利用されるインジケーターは、Metatrader(メタトレーダー)プラットフォームで動作するカスタムインジケーターである。
インジケーターのダウンロード先:http://bit.ly/bA9BD1
1.Tick Value
ミニロットでの1pips当たりのバリューとスプレッドを表示。

2.IINwmarrows
売買のタイミング矢印で表示。
http://codebase.mql4.com/3311
3.SMC4Scalper Candles v3.1
平均足と似ているが、値動きについてより詳細な情報が知ることができる。基本的には、緑色の足がローソク足の陽線、赤色の足が陰線に相当する。さらに、為替レートが始値より上昇した場合にはアクア色のボックスが表示され、始値より下落した場合には黄色のボックスが表示される。

4.Two Moving Average Channel
チャネルを形成するために2本のSMA(単純移動平均線)が使用されている。このチャネルは、レンジ相場、トレンドの見極めの際に参照する。またストップロスは反対側のSMAの外に配置する。
《レンジ相場》

《ストップロスの位置》

5.MA_In_Color_wAppliedPrice
LWMA(線形加重移動平均線)を使って、トレンドの方向性を判断する。LWMAが青色の時は買い、赤色の時は売り、となる。


6.MACD with Alert
10EMA(指数平滑移動平均線)と20EMAのクロス、コンバージェンス、ダイバージェンス、等を見る。


7.Wick-O-Gram
このインジケーターは、Renko Ashiの髭の動きをヒストグラムとしてメタトレーダーのサブウィンドウに表示するもの。上昇トレンドの場合、上昇する前にどれだけ下値を試したか、逆に下落トレンドの場合、下落する前にどれだけ上値を試したかをそれぞれヒストグラムで確認することができる。

尚、重要な点として、Renko Ashiトレードシステムでは、為替レートがRenko Ashiの長さの2倍以上逆に動いた場合はトレンドのリバーサル(反転)とみなす。デフォルトでは20pipsの動きに相当。
8.RenkoAM_v2.0
最も重要なインジケーターとみなされている。このインジケーターに基づいてトレードが可能かどうかを判断する。Renko Ashiがクローズした時点で赤い横線を下回る場合はトレードを見送り。したがって、トレードをするためには、Renko Ashiがクローズした時点で赤線を上回っていなければならない。

Renko Ashiトレードシステムの売買ルールについて説明したい。
買いルール(ロングトレード)
1.Renko Ashiの色が緑色であることを確認する
2.MA_In_Color_wAppliedPriceの色が青色であることを確認する
3.Renko AshiがTwo Moving Average Channelをブレイクしていることを確認する
4.MACDが基準(0)ラインより上、右肩上がりで緑色であることを確認する
5.ストップロスをTwo Moving Average Channelの反対側のラインの外側に置く。
売りルール(ショートトレード)
1.Renko Ashiの色が赤色であることを確認する
2.MA_In_Color_wAppliedPriceの色が赤色であることを確認する
3.Renko AshiがTwo Moving Average Channelをブレイクしていることを確認する
4.MACDが基準(0)ラインより下、右肩下がりで赤色であることを確認する
5.ストップロスをTwo Moving Average Channelの反対側のラインの外側に置く。
以上
